冷戦期のアメリカ、ニューヨーク。獣たちがうごめくこの大都会で、人々の欲望に翻弄されつつも、闇に立ち向かう男の姿がある。彼の名はブラックサッド。黒猫の探偵である。ある日、ブラックサッドは、かつての恩師オットー・リーバーと再会する。核の平和利用を提唱するリーバーは今や時代の寵児。左翼の知識人の仲間たちと「十二使徒」なるグループを結成して活躍している。彼らの中には詩人、科学者、そして紅一点の女流作家アルマらがいた。アルマの恋人で実業家のゴットフィールドが彼らを支援している。しかし、政府筋には彼らのことを快く思わない者もいた。赤狩りの波がじわじわと迫る中、メンバーの一人が暗殺される。やがて危険はリーバーの身にも…。はたしてブラックサッドは彼を守ることができるのか!?スペイン出身の作家フアンホ・ガルニドの作画が冴えわたる大人気ハードボイルド・バンド・デシネの第3弾!孤高の探偵ブラックサッドが核問題に挑む。そして新たな恋の予感も…。